悩みがあってもどうしてよいか……。人には相談しにくい。
心の悩みがあるゆえ、人に相談する勇気すらでない。そんな悪循環におちいることってないでしょうか。
今回は、相談できない人の特徴や理由、人に相談するためのヒントをお伝えしていきます。
相談できないのはあなたの思い込みかも。自分の問題を解決するには、人の相談にのってみる!?
相談すべきサインとは
相談すべきサインがかならずあります。
悩みがあっても「人に相談するほどでは……」と思いがち。まず相談できるかが、スムーズな解決への分かれ目。相談すべきサイン3つをみていきましょう。
1.悩みが頭のなかから離れられない
いやな悩みが頭のなかをグルグルめぐる。相談できない人の典型的な症状で、抜け出すには意外に時間がかかることも。
「反すう」といわれる思考。おなじ考えが絶えずめぐるため、心のなかの大半が悩みに支配されてしまいます。うつの人が重症化する原因。
仕事でのちょっとしたミスでも、しだいに別の問題をも巻き込んで、ものごとを悪い方向にしか考えられなくなるでしょう。
このときばかりは、人間関係の改善は難しくなるため、仕事に限らず「なにをやってもうまくいかない」状況。人に相談すべきサインです。
2.朝に身体を起こせない
うつの症状には、かならず日常生活に支障がでる重要なサインがあります。
「ちょっとのことなので相談しにくい」と、うつのサインを逃してしまう。そのうち身体が起こせないほどヤバくなり、診療すら受けられなくなってしまうケースも。
朝に身体を起こせないサインは、症状がかなり進行している場合もあるので注意が必要です。
「発電するダム」は水量(心的エネルギー)が満たされていれば順調な発電ができますが、水量が枯渇すれば身体を動かすエネルギーすらうみだすことができません。
心的エネルギーが枯渇するまえに、人に相談できるかが分かれ目になります。
3.なにをしてもおもしろくない
人にあわせようとして無理に表情をつくる。なにをしてもおもしろくないと感じているのであれば、だれかに悩みを相談すべきサインかもしれません。
自分の会話がぎこちなく、不自然であることは自覚しているのであれば、あなたの心に余裕がない証拠。しっかりと心に問いかけみましょう。
仲間とランチをしていても、自然に笑えず、妙にまわりと距離がある感覚。悩みで心がいっぱいの状態では、人の話が耳に入ってきませんよね。
あなたの話をだれかに聞いてもらうべきサインです。
人に相談できない理由
人に相談できない理由とはどのようなものでしょうか。思い込みでためらってしまう!?
- 相談相手にどう思われるか不安
- うまく説明できない
- 相談すると迷惑がかかる
1.相談相手にどう思われるか不安
自分が相手にどのように思われるか不安。人に相談できない人の心理です。
そもそも悩みをかかえて精神的にも不安定であるため、相手に相談をもちかけるのは、とてもハードルが高いといえます。
勇気をだして、相談してみても「なんだ、そんなことか」と返されて、さらに打撃をうけてしまう。そう予想してしまうと、なにもできなくなる人も多いでしょう。
先のことを考えすぎる「予期不安」。人間であるがゆえの能力ですが、このことで自発的な行動が抑えられてしまうのです。
2.うまく説明できない
悩みの原因をうまく説明できそうもない。相談をためらう理由のひとつ。
漠然として説明がうまくつかないものが「悩み」。言葉をつむぎながら頭の整理をしていくのが「相談」なのですが、うまく言葉にしようとして気持ちをくじかれると相談ができなくなります。
相談相手がどのように受け止めるかにもよりますが、しっかりと説明しなければならないプレッシャーが気持ちを萎えさせてしまう。よくあるケースかもしれません。
3.相談すると迷惑がかかる
相談すること自体が、相手に負担をかけてしまうのではという思い込み。相談したいけどできない理由になるでしょう。
信頼している相手だから相談できるのですが、それゆえ相談しにくい心理も。
「人に迷惑をかけてはいけない」と教えられて育った人ほど、相談自体「だれかの足を引っ張ってしまうのでは……」と考えてしまうのです。
日本人らしい全体主義的な発想は、けっこう根強いのかもしれません。
人に相談するためのヒントとは
悩みや問題の解決にはまず相談。人に相談をもちかける意識を自分でつくっていくのがポイント。
- 問題を紙に書いて整理する
- チャットやオンラインの相談に申し込む
- 他人の相談にのってみよう
1.問題を紙に書いて整理する
心の不安を紙に書き出すことで、悩みの解決が近づきます。
ポイントは問題・悩みの「外在化」。紙というあなたの外にある物質へ、文字を書くこと自体に意味があると考えましょう。
頭のなかやパソコン端末のなかだけで整理しようとしてもうまくいきません。「紙に書く」ことで、はじめてアウトプットできるのです。
具体的な表現が思いつかないときは、「なんとなくモヤモヤする」でもよいでしょう。書いて可視化することが大切。
頭が整理されてスッキリするとともに、相談にふみ切るキッカケになるはずです!
2.チャットやオンラインの相談に申し込む
どうしても人に相談できない場合、まずは対面しない形式での相談窓口を検討してみてもよいでしょう。
信頼性のある窓口は、有料サービスが多いのですが、初回のマッチングは無料である場合も。まずはだれかに相談することが大切です。
ただし、匿名での相談は、責任をもった支援がうけられない可能性が高いため、いずれは相手のこともよく知ったうえで、信頼関係を築く必要はあるでしょう。
上手にSNS等を活用することで、少なくとも相談できない状況は回避できるのです。
3.他人の相談にのってみよう
自分の話を聞いてもらう前提として、まずは相手の相談にのってみるのもひとつの手段。
お互いが他言しない状況で、対話できる環境をつくってみるのです。信頼関係にもとづいた相談であれば「こちらの悩みも話してみようか」となるはず。
ある種の同盟のような、助け合う関係づくりは、自分に余裕をもたらします。相談しやすい状況を自分でつくっていく意識が大切。
相談できない人まとめ
相談できない人の特徴や理由、相談するための具体的な意識づくりなどをお伝えしてきました。
- 悩んでいることがグルグルあたまをめぐり続ける。身体を起こせなかったり、会話に入っていけなかったりがあれば、人に相談すべきサインかも。
- うまく説明できないのでは、迷惑をかけるのでは、などの「思い込み」が相談できない理由。
- 悩みを書き出してみるのが最初のステップ。対面以外のオンライン相談窓口も充実してきています。他人の相談にのってみるのもキッカケに。
悩み解決へのヒントとなればうれしいです!
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