あの人は自己愛性パーソナリティ障害?【3つの特徴】出会ったときの対処法

パーソナリティ障害

の人、なんか自信満々すぎて“ひく”。

周囲の感じる違和感。その人、実は「自己愛」がいちじるしいパーソナリティ障害かもしれません。

他人に賞賛をもとめたがる人。少なからず身のまわりにいますよね。

近年は、強すぎる「自己愛」にて人間関係がつくれない人格をもつ人に焦点があたるようになりました。

今回は心理学の分類でもある「自己愛性パーソナリティ障害」に焦点をあて、特徴や治療、そんな人に出会ったときの対処法についてお伝えします。

変にマウントをとってきたり、意見をいったらキレられたり。自己愛の強い人との困った人間関係の原因と理由がわかるようになります!

パーソナリティ障害とはなに?

パーソナリティ障害とはなに?

本人の意識とは別に、性格がもとで平均的な社会生活を送れない。社会から逸脱してしまう問題が生じる人格の障害です。

人の数だけ「個性」があるのはあたりまえ。性格がピッタリあう人・あわない人が性格のちがいを理解し、すり合わせながら生きているのが社会生活ですね。

「パーソナリティ障害」の人は、他人の関係において相手をいちじるしく傷つけてしまう、人間関係を築けないなどして、社会生活に問題が生じてしまう人のことをです。

心理学では、パーソナリティの特性によって分類されています。「境界性」「自己愛性」「回避性」あるいは「統合失調型」などの言葉を冠して分類をするのが「パーソナリティ障害」といわれるものです。

自己愛性パーソナリティ障害の特徴

賞賛を得ようとするパワーにみちた人。自分の短所について自覚がないため、しばしば他人とトラブルをおこしてしまうことも。

自己愛性パーソナリティ障害の特徴3つをみていきましょう。

  • 「自分は選ばれた人間」と考えがち
  • 他人の努力・貢献に気づかない
  • ダメな自分を認められない

1.「自分は選ばれた人間」と考えがち

1.「自分は選ばれた人間」と考えがち

とにかく周りから評価されて「すごい」っていってもらいたい。ホメてもらいたいのが自己愛の問題をかかえた人です。

現実の自分以上に、理想像上の自分だけを愛せる人といえます。理想と現実の差を理解できません。周囲の人からみれば違和感ばかり……。

とにかく「わたしをみて」とばかり、周囲の気をひくためのセルフプロデュースがかかせません。

第一印象はよいため高感度はバツグンなのですが、やがて周りを蹴落としてまで賞賛をえようとするのが自己愛性パーソナリティ障害。

身の丈以上のことをやろうとして「他人を利用」しようとします。

2.他人の努力・貢献に気づかない

人間関係すべてが上下関係でとらえています。自己愛の強すぎる人にとって、周囲の人間は自分自身の存在価値を高めるための人でしかありません。

他人の努力や貢献はすべて自分にむけられたものと解釈してしまう。「裸の王様」の状態です。

他人の意見に対し過剰に反応をしめすのも自己愛性パーソナリティ障害の特徴。意見の内容によらず、自分にとって都合のわるい真実が認められません。自分に意見した人を徹底的に叩きのめします。

自分にとってマイナスな部分を受け入れることができないのです。

3.ダメな自分を認められない

自己愛の問題をかかえている人は、ダメな自分、できない自分を絶対に認めません。

ダメでカッコ悪い、腹黒いネガティブな自分から目をそらしてしまう。すべての自分を受け止めきれないため、自分を愛することができないともいえます。

自分のネガティブな側面を愛しきれないかわりに、他人から愛してもらうことで「自分で愛せない黒い部分」を補おうとするのが自己愛の問題。

自己愛性パーソナリティ障害の人にとっては、誰かにほめてもらうことがなにより大事であり、自分の評価にはかなり執着するようになるのです。

自己愛性パーソナリティ障害は治療できない?

本人が自覚するかぎりにおいては改善の余地はあります。

診療内科や精神科では通常、自己愛性パーソナリティ障害という病名で診断されることはありません。

ほかのパーソナリティ障害も含め医療保険での治療は適用されないからです。

うつや適応障害など、保険対象の疾患による別の診断がつくことがほとんどであり、そのための内服薬が処方されます。

実際、パーソナリティ障害自体のガイドラインや治療法が確立されていないこともあり、専門的な治療を提供できる医師がいないのが実情です。

治療をうけるとすれば、臨床心理士などのカウンセリングおよび認知行動療法が中心となりますが、もちろん自費での治療になります。

ただし、本人が客観的に自分の苦しみを受け止め、改善の意思があるかぎりにおいて、認知行動療法などの治療は十分に効果があるといえます。

自己愛が強い人に出会ってしまったときの対処法

自己愛が強い人に出会ってしまったときの対処法

自己愛性の人と出会ってしまったら、離れられるかぎり距離をおくようにしましょう。

自己愛性パーソナリティ障害の人は、そもそも治療を受けようとしません。

自己愛についてネガティブな要素と向き合うことは、とても耐えうることではないからです。

他人との関係では、上に立とうとしたり相手をコントロールしようとしたりするため対等な関係は望めません。近づくとこちらがやられてしまうでしょう。

そんな自己愛の問題がある人に出会った場合には、とりあえず、表面上だけでも相手をほめておく。そして距離を置くしかないのです。

仕事上で自己愛の強い上司と関係であれば、対処な難しくなることでしょう。

自己愛の強い人は「権威」に弱いため、上司のさらに上の立場の人に協力をあおぐといい方向にいくかもしれません。

「自己愛」の問題がある上司は、いずれ問題をひきおこします。場合によっては部署を離れる意志をしめす必要もあります。

周りの人間にできることはありません。とにかく離れること、もしくは距離をたもつことしか方法がないのです。

自己愛性パーソナリティ障害まとめ

自己愛性パーソナリティ障害に焦点をあて、特徴や対処法などをみてきました。

多かれ少なかれ「自己愛」の問題は、私たちの周りや自分自身の心のなかにもみいだせるといえます。

自己愛性が強い人の問題は幅広く、ワンマンで強力に仕事を進める人もいれば、それがもとで引きこもってしまう人も。パーソナリティ障害の自覚がないかぎり、治療がのぞめないこともお伝えしました。

それゆえそれ周りの人の対処は難しく、ひとまずはそっと距離をとるしかないのです。  

あの人との関係をみつめなおすキッカケになればうれしいです!

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