自分の貢献を認められず、むしろ自分は「詐欺師」だと思い込んでしまうインポスター症候群。仕事や人間関係で、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
今回は「インポスター症候群」の原因や症状、そしてそれを克服するための方法やヒントをに事例を交えて解説します。インポスター症候群の人が苦手なタイプ・安心できるタイプの人もお伝えしていきましょう。
インポスター症候群の原因と対策
インポスター症候群とは、自分の能力や実績を認められず、自分は詐欺師(インポスター)だと思い込む心理状態。自己評価の低さ、完璧主義、比較思考などの心理的なメカニズムと、インポスター症候群の思考のクセや解消法とは?
1.インポスター症候群を引き起こす心理的なメカニズム
インポスター症候群とは、周囲からの評価や成功を運や偶然の産物だと思い込んでしまう心理です。インポスター症候群を引き起こす心理的なメカニズムには、以下のようなものがあります。
・自己評価の低さ
自分の能力や価値を客観的に見られず、自分を過小評価してしまう傾向。自分の成功や成果を自分の努力や才能に帰せず、他人や環境に依存していると感じてしまいがちな状態です。
・完璧主義
自分に対して高い基準や期待を持ち、それに達しないと自分を責めてしまいがち。自分のミスや欠点を過剰に気にし、他人からの批判や否定に敏感に反応します。
・比較思考
自分と他人を比較し、自分が劣っていると感じてしまう傾向。他人の能力や実績に焦点を当て、自分の長所や貢献を見落とします。
以上が、インポスター症候群を引き起こす心理的なメカニズムの一例です。このような思考パターンは、自信や満足感を奪い、ストレスや不安を増やす可能性が大きいです。
2.インポスター症候群を悪化させる思考のクセ
インポスター症候群を悪化させる思考のクセは、先に述べた自分への過小評価、完璧主義、他人の比較に起因します。
自分を過大評価したり、過剰に責任感を持ったり、自分を卑下したりすると、インポスター症候群を悪化させる可能性があります。これらの思考のクセは、自分の自信や幸せを奪って、ストレスや不安を増やすばかりとなるでしょう。
インポスター症候群で悩んでいる人は、自分の長所や成功を認めたり、信頼できる人に相談したりするのが改善のポイント。自分の感情や思考に気付き、客観的な視点で適切に自分を評価できます。
3.インポスター症候群を解消するための自己肯定の方法
インポスター症候群の状態を克服するには、自分自身を認めて尊重する感情である自己肯定感を高める必要があります。
自己肯定感を高める方法は、自分が成し遂げた成果に目を向けて、自分で自分をほめたり、周りからのほめ言葉を素直に受け取る意識が大切。自分の不安や悩みを信頼できる人に打ち明けて、客観的な意見や励ましをもらうとよいでしょう。
自分が持つ感情や思考に気付いて、それが現実にもとづいているかどうかをチェックしてみます。意識をよりポジティブな方向に変えられるかもしれません。
これらの方法を実践すれば、インポスター症候群から解放されて、自信や幸せを取り戻せるはずです。
インポスター症候群と仕事の関係
インポスター症候群には仕事にもたらす悪影響や落とし穴があります。克服するための方法や各業界でインポスター症候群の人が活躍できるヒントとは?
1.インポスター症候群が仕事に及ぼす影響
インポスター症候群の心理状態は、仕事においてさまざまな影響を及ぼします。
自分に自信が持てないがゆえ、仕事へのモチベーションが低下して、過度なストレスや疲労を感じやすいためです。
仕事に対する満足度や幸福感の低さは、仕事の同僚やチームにも悪影響を与える可能性があります。
自分の意見や提案を積極的に発言できず、他人との協力が苦手になったり、他人からのフィードバックを受け入れられなくなったりします。
インポスター症候群が、仕事のパフォーマンスやキャリアに大きな障害となるケースは意外に多いです。
2.インポスター症候群を持つ人が陥りやすい仕事の落とし穴
インポスター症候群は、自分の能力や実力を過小評価して、周りからの評価や期待に不安を感じる心理状態。仕事においてさまざまな落とし穴に陥りやすく、以下のような状態になるかもしれません。
・過剰な責任感
自分の仕事に対して過度な責任感を持ち、完璧主義に陥ったり、自分に無理な目標を設定したりします。仕事の質や効率を低下させるだけでなく、ストレスや疲労からうつなどの精神疾患を引き起こす原因になるでしょう。
・過小な報酬
自分の仕事に対して適切な報酬や評価を受け取れなかったり、受け取るのに罪悪感を感じたりします。自分のキャリアや収入に影響を与え、自己肯定感を低下させるでしょう。
・過度な恐怖
自分の仕事に対して不安や恐怖を感じたり、失敗や批判を極端に恐れたりします。仕事への挑戦や成長を妨げたり、コミュニケーションや協力を阻害要因となってしまうでしょう。
3.インポスター症候群の人が仕事で活躍できるヒント
IT業界
自分が本当に興味や関心のある分野や技術で仕事をしているかどうかを見なおすとよいでしょう。自分の得意なプログラミング言語や開発環境で仕事をすると、自信や達成感を得られます。
教育業界
生徒や保護者、同僚や上司からのフィードバックや感謝の言葉を素直に受け止めます。自分の教えかたや指導力に対する評価や効果を客観的に知ると、自分の仕事への貢献度や価値を認識できるでしょう。
医療業界
自分でコントロールできないできごとが多いため、無理な目標や期待をいだかないようにしましょう。けっして、それは自分に対する甘えではありません。
自分に合ったレベルやペースで、新しい診療法や医療技術に挑戦したり、勉強会や研修に参加するとよいです。自分の可能性や成果を実感できます。
インポスター症候群の人間関係とは
苦手なタイプや安心できるタイプ。人間関係でのインポスター症候群の特徴をお伝えします。
1.インポスター症候群の人が苦手なタイプ
インポスター症候群の人は、自分より優秀だと感じた人に対して、劣等感や嫉妬をいだきやすいです。
また、自分の仕事や成果を高く評価する人に対して不信感や恐怖を感じるかもしれません。さらに、自分に厳しい要求や期待をする人に対してストレスやプレッシャーを感じたりします。
2.インポスター症候群の人が安心できるタイプ
インポスター症候群の人が、良好な人間関係を築けそうな人間のタイプは、自分の強みや弱みを認めてくれる人、やさしくて理解ある人、共感力が高い人です。こ
インポスター症候群の人は、自分の能力や達成を過小評価し、自分は詐欺師と感じる傾向があるため、できるだけ不安やプレッシャーに配慮できる人が相手だと落ち着きます。
インポスター症候群の人は、自分の長所に気付きにくいため、それを指摘してくれるよい出会いと人間関係が幸せのきっかけになるでしょう。
インポスター症候群まとめ
わたしも「インポスター症候群」に苦しんできました。心の傷ここにしっかり向き合ったいまは、よりよい人生につながっていると実感します。
まず自分自身と仲よくなるのが、よい人間関係をつくるベースとなっていきます。インポスター症候群の特徴である人を騙している感覚。これは結局、自分自身を認めずに自分の生きかたにウソをついていたのが原因と気付きました。まずは自分を認めて、まず自分を愛するとすべての道が開けてくるんじゃないかと思います
あなた自身や身近にいるインポスター症候群の傾向がある人の理解が進めばうれしいです!
【お問い合わせ】
自己洞察瞑想療法(SIMT: Self Insight Meditation Therapy)
Post by @moto.makoView on Threads
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